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白峰三山縦走・・・2日目

2008/12/29(Mon)


_MG_1705.jpg
テント場の夜明け

午前4時30分、携帯のアラームで目が覚める・・・。
すぐにベンチレーターから外の様子を伺うと、予想通りの快晴♪

早る気持ちを抑えつつ、朝食タイム・・・コーンスープに餅をトッピング♪

簡単に朝食を済ませた後は、モーニングコーヒータイム♪
珈琲を片手に本日のルート確認&シュラフ等の片付けを済ませ、6時30分過ぎ、テント外へ・・・。

風もなく、穏やかな朝で気持ち良いなぁ♪

程なく、富士山の夜明け・・・ゆっくりと堪能した後、手早くテントを撤収し、7時54分に出発(2℃)

適度に積雪している登山道をゆっくりと登り、標高1,868m付近に8時52分到着(-4℃)塩キャラメルでエネルギー補給をした後、まだまだ先は長いので気合いを入れ直して出発。登山道から見え隠れする山々に感動しながらも、標高が上がるに従って増えてくる積雪量&重荷も邪魔をして、標高をあまり稼がないまま、時間だけが刻々と経過していく・・・やっぱり、この登りはツラい。

それでも途中で拾った木の枝を杖代わりに、適宜休憩を入れながら黙々と登り続けていたのですが、標高2,000mも越える頃になると、トレースはあるものの僕の重量には耐えられないのか、ズボッと膝付近まで嵌るようになり、ツボ足ラッセル状態で登らなければならないので、より一層、効率が悪くなり、疲労もピークに・・・ふぅ~。それでも、この辺りには幕営に適した場所はないので、疲れたカラダに鞭を振るって、先へと進みました。

標高2,400m付近から杖をピッケルに持ち替え、16時過ぎ、標高2,500m付近まで来たところで、トレースが右と左の2つに分かれている・・・。一旦は左に向かうが違うかなと思って引き返し、右に進もうとしたのですが、膝上まで埋まるのに閉口したのですぐに引き返し、埋まっても膝下までと比較的登りやすい左側へと再び進み始めました。

雪まみれになりながらも順調に先へと進むと、80度ほどの傾斜の斜面に到着。トレースはこの斜面の上に続いているので、疑う事もなく、この斜面に取り付きました。この時点でまだアイゼンは装着していませんでしたが、雪も程良く締まっていたので、ピッケルとキックステップで登れると思い、1/3付近までは快適に登っていたのですが、上に行けば行くほど、雪が脆くなり始め、1回、1回、ピッケルで足場を作りながら登らなければならず、効率の悪い登攀を強いられ、時間だけが無情にも過ぎていき、そして、斜面に取り付いたまま、夕暮れを迎える・・・。

ヘッドランプも出せないまま、周辺は徐々に夕闇が支配していき、このままでは危ないと思い、甲府盆地の夜景の明かりを頼りに、この斜面をトラバースして、ハイマツが生えている斜面に向かったのですが、こちらも雪が脆く、1mすら上がる事が困難で、現在地も不明、ザックも下ろせず、ヘッドランプもアイゼンも取り出す事ができない、そして、疲労困憊と、遭難の三大要素が揃ったのですが、脳裏を過ぎるのは、「遭難」の二文字よりも「死」の一文字だけ・・・。

この斜面を登りきり、あの稜線上に立ち、テントを設営する事ができれば生存する事が出来るのに、どうしてもこの斜面を登る事が出来ない・・・いや、もう登るだけの力も残っていない。風も強くなり始め、標高2,700m付近、気温も-10℃以下、そして、疲労困憊の状態から考えれば、明日の朝までは持たず、多分、凍死するだろう・・・。1度もピークを踏まず、有り余る食料を持ちながらも、この場で死ななければいけない事がとても悔しくて仕方がなく、涙が止まらない。最後まで諦めずに何度も斜面を登ろうとするのですが、50㎝も上がれない。

このまま来た道を下山すれば、きっとあの奈落の底への滑落死が待っているだろう・・・ならば、いっそのこと、この斜面から身を投げ出す事が出来れば、どんなに楽な事だろうか・・・が、僕は登山をする者だから、自ら命を投げ出す事は出来ない。「きっと、あの列車事故が運命の分かれ道だったのだろう、あの時、引き返していれば・・・」そう悔いながらも、僕が今日ここで死する事は運命なのだから、どんなにもがき苦しんでも変える事はできない・・・もう諦めて、現実を受け入れようと足元に目をやると、さっきからの悪あがきで、ザックぐらいは置けそうなちょっとした足場が出来ている・・・ザックを置いて、この足場が崩れなければ、まだ生存の可能性もある。この足場が崩れば、ザックは奈落の底へ落ちていき、装備を失った僕は「死」を待つのみ・・・きっと、運命は変えられる。

早速、実行開始。渾身の力を振り絞り、静かにザックを置くと、なんとか足場は崩れる事もなく、すぐにヘッドランプとアイゼンを装着、、「アァ、これで生き延びれる」と安心し、コンパスと地図とGPSを駆使して、現在地と目的地を割り出し、塩キャラメルでエネルギーを補給した後、文字通り、命を懸け、全身全霊を持って登攀開始・・・。アイゼンが効いて登れるようになったのですが、相変わらずの脆い雪なので、一歩進んでは半歩下がる状態でしたが、先程までの疲労困憊が嘘のようにカラダが軽く、エネルギーに魂が使われているかのような、ものスゴい力を感じる・・・人が生きようとする力はこんなにスゴいんだなぁ。でも、多分、今日生き延びれたとしても、明日以降、カラダの疲弊度はハンパじゃないだろうなぁ~などと考えながら、徐々に近付いて来る稜線に一喜一憂しながら登り、20時6分、稜線直下に出たところにテントが2張あったので、「アァ、これで明日も生きる事が出来る」と笑みがこぼれました。

が、またまだ安心は出来ず、この頃になると、風速15m以上の強風が吹き荒れており、この状況下でテントを設営出来なれば、生存の可能性はない。強風と地吹雪に邪魔されながら、何度もテントを飛ばされそうになりながらも、しぶとく諦めずに1時間30分かかって、なんとか無事に設営完了・・・ホッ。

テント内に入ると沸々とこみ上げてくる生存への喜び、こうやって明日も生きる事が出来る喜びに涙が溢れて出る・・・。日々日常では当たり前の事で分からなかった生きるという事の難しさ、素晴らしさに気付く事ができ、この先何があったとしても一生懸命に生き抜こうと決意を新たに、テント内の整理を終え、ダウンのベストとパンツに着替えると、雪を解かしてお湯を作り、疲労困憊で食事が出来る状態ではなかったので、ほうじ茶をコップ1杯だけ飲んだ後、23時50分、生存の喜びを噛み締め、テントが飛ばされない事を祈りつつ、明日は停滞と決めて携帯のアラームは解除してから就寝・・・3日目に続く。

_MG_1715.jpg
大門沢小屋

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富士山遠望

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あの稜線を目指して・・・まだまだ遠い

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積雪量が増す登山道

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富士の夕暮れに目を奪われつつも・・・
         
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