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白峰三山縦走・・・5日目

2009/01/01(Thu)


_MG_1824.jpg
間ノ岳山頂付近にて

午前1時27分、携帯のアラームで目が覚める(テント内の気温-26℃)
体調は眠いだけで、ダルさもあまりなく本調子に戻りつつあったので安心しました・・・ホッ。

心配していた凍傷の具合は、両小指は相変わらず紫色の状態で他の指もピリピリしていますが、
とりあえずはちゃんと動いているので大丈夫かな・・・今日の行動で悪化するのは明白ですけどね(苦笑)

さて、今日は元日・・・せっかくなので山頂から初日の出を拝もうと早起きをしたのですが、寒い、寒過ぎてシュラフから出る気力さえ凍りついてしまいそうです・・・外の気温は-30℃近くでしょうか(苦笑)という事で、例のごとく、しばらくの間シュラフ内でダラダラ過ごした後、意を決してシュラフ内の甘い誘惑を振り切ってから飛び出し、ベンチレーターから外の様子を伺うと、「オォ、満天の星空♪」と感動しました・・・この調子で行けば初日の出は間違いなし♪

とりあえず、ウイスパーライトに火を入れて、朝食タイム♪昨晩の残りの鴨鍋はカチンコチンに凍っていましたが、ウイスパーライトの上に乗せると、ジュゥ~と温かい音を立てながら少しずつ解けて、しばらくすると、グツグツとホットな鴨鍋の出来上がり♪パクパク食べ、締めに出雲そばを投入して、年明け蕎麦を堪能しました・・・ホントは年越しに食べたかったんだけどなぁ(苦笑)

食後は再びシュラフ内へと潜り込み、珈琲は血行が悪くなるので、ほうじ茶を飲みながら、ラジオを聴いたりしながら束の間の至福の時を楽しんでいましたが、お腹いっぱいでぽかぽかしてくるとご登場なさるのが睡魔様・・・御来光までにはまだまだ時間があるので、ひと寝入りする事にしました・・・zzz

1時間ほど経った頃、ハッと目が覚め、すぐにベンチレーターから外の様子を伺うと、あれっ、ガスってる・・・ふて腐れて、もう一度、夢の世界へ旅立とうかと思ったのですが、一発逆転もあり得ると思い直して、シュラフ等を片付け、着替えも済ませて、準備万端で迎えた時刻は6時20分過ぎ。入口からチラッと外の様子を伺ったのですが、相変わらずガスったままで御来光は絶望的のようです・・・くぅ~、残念(涙)

このまま待機していても晴れる気配はないので撤収作業を開始する事に・・・昨日までとは違う異質な寒さを感じたので、「これはヤバい」と思い、目出し帽で完全武装してから、いざ外へ・・・。何もしていなくてもキツくなるほどの寒さだったのでテントをパパッと撤収して早く出発しようと思うのですが、寒さでカラダが思うように動かず、焦っても仕方がないので、ゆっくりと確実に作業を進めて、8時45分に間ノ岳山頂を後にしました(-24℃)

山頂はそよ風程度しか吹いていませんでしたが、少し下ると烈風が吹き荒れていて、すぐに目出し帽の鼻と口の部分が凍りついてしまい、とても冷たかったのですが、今の状況で目出し帽を外すのは大変危険なので、ガマン、ガマンと自分に言い聞かせて先を急ぎました。しばらく進むと周囲を覆っていたガスも晴れ始め、陽射しも時折差し込むようになりました。寒いながらも風景が見えるようになると稜線歩きも楽しく、風には細心の注意を払いながら軽快に歩いて、10時28分、中白根山に登頂(-21℃)

目指す北岳までもう少し・・・

ふと凍傷の具合が気になったので両手を動かしてみるのですが、両小指が全く動かない。急いでグローブを外して見てみると、左手の小指は第一関節付近から、右手の小指は第二間接付近までどす黒く変色し始めていました・・・第三度の凍傷かぁ、これはもうダメかもしれない。冬山に登るからには凍傷の事はある程度勉強しているのですが、さすがに自分の指がそういう状態になると、なんとも複雑な気持ちになりますが、ここで焦っても事態が悪化するだけなので、先ずは目の前にそびえる目標を達成しよう・・・と、操作性があまり良くないので敬遠していた三本指のオーバーミトンを装着してから出発。ここから北岳山荘までは下りなので、凛々しくそびえ立つ北岳の雄姿に見惚れながらゆっくりと下って、11時48分、北岳山荘に到着(-14℃)

この辺りまで来ると、そよ風程度の風しか吹いていなかったので、冬季小屋の近くで休憩タイム・・・サミットアタックに備え、カントリーマァムを5個ほど食べてエネルギーを補給した後、この程度の風であれば目出し帽は不要と判断して、ザック内に収納してから出発。なだらかに続く登山道を息を整えながらゆっくりと登り、クサリ場の危険個所を抜けると、12時58分、八本歯ノコルとの分岐地点に到着(-21℃)

いよいよサミットアタック・・・色々あったけど、やっとここまで辿り着く事ができたなぁ。

この分岐地点にザックをデポして、ここから先はカメラ&三脚、テルモス、ピッケルだけの身軽な装備で出発・・・翼が生えたようにカラダが軽い♪ここから山頂まではクサリ場が二カ所ほどあるだけで難所と呼べる場所もなく、意外と楽に登る事ができて、14時7分、ついに白峰三山最後のピークである北岳に登頂・・・うぅ、長かったなぁ(涙)これで展望が良かったら最高だったのですが、無事?にここまで辿り着けただけでも良しとして登頂の喜びを味わいましたが、今日中に八本歯ノ頭を越えておきたいので、名残は惜しいものの、14時25分に山頂を後にしました・・・さらば北岳、また逢う日まで♪

足元に気を付けながら往路をゆっくりと下って、14時58分、ザックをデポしていた分岐地点まで戻ると10分ほど休憩してから出発(-18℃)再び重荷を背負ったら先程まで身軽だった分、より一層ザックの重みを感じながら、予想外にデンジャラスな八本歯ノコルまでのトラバース路を慎重に歩き、雪に埋もれた階段を下りると、16時9分、八本歯ノコルに到着(-22℃)

ここまで来れば、目指す八本歯ノ頭は目と鼻の先なので、ヘッドランプを装着した後、ここから先はハシゴ場とクサリ場があるので油断しないように気合いを入れ直して出発しましたが、ハシゴやクサリが露出していたおかげで、意外と労せずに八本歯ノ頭に立つ事ができましたが、夕暮れも間近なので喜びを噛み締める暇もなく先を急いでいると、風もなく平坦な幕営適地に辿り着いたので、今宵はこの標高2,900m付近にテントを設営する事にしました・・・北岳バットレスの展望もgood♪おまけにパフパフのパウダースノーだったので、その誘惑には勝てず、バタンと倒れ込むと、これがとっても気持ち良い~♪

オッと、遊んでいたら、あっと言う間に夕闇に包まれてしまう・・・と、急いでテントの設営開始!奥まで入り込むのも大変なので、登山道の脇に張らせて貰う事にしました。それにしても、ここはなんと穏やかな場所なんだろうか・・・風も全くと言って良いほど吹いておらず、辺り一面シ~ンと静まり返っているのです。ホントに今日までの強風が夢か幻かと思うほどでした(笑)やっぱり、これまで色々と苦労をした分、最後ぐらいはこんな日があっても良いよね・・・と笑みを浮かべながら、労せずにテントの設営完了。

遠い彼方に甲府盆地の夜景も輝きを増し始めた頃、荷物の搬入も終わり、僕もテント内へ・・・(テント内-21℃)今日はたっぷり時間があるので、人並みに正月らしく、豪華なディナーをいっぱい食べて元気をつけよう・・・と思い、いつものように着替え&テント内の整理を済ませた後、ウイスパーライトに火を入れて、お湯を沸かし、先ずは今冬も頂いた約250メニューの中から人気の10メニューが選ばれた「スープなしあわせ \ぎゅっと/しあわせ!」の美味しいトコだけ集めたスペシャルセットの中から、お気に入りの「たいの味噌汁」を堪能しました・・・毎年ありがとうございます♪

しばらくすると少し風が出てきたようでしたが、そよ風程度なので気にせずに再びお湯を沸かしていると、先程までの穏やかな天候が一変、あっと言う間にテントがぐらつくほどの強風になっていました。それでも今までの強風並みなので、しばらくすれば収まるだろう・・・と気にせずにいたのですが、降雪も伴って風は更に強さを増し、吹き飛ばされんばかりに揺れるテント、今日まで稜線上で耐えてきた風がそよ風に感じるようなほどの猛烈な風・・・悪魔の咆哮とでも名付けましょうか(苦笑)そんな想像を絶するようなブリザードに絶えかねて、風上側のペグが外れてしまったようです。どうしようか、打ち直しに行った方が良いか、それともこのまま待機していた方が良いか、少し悩んだ後、長期戦になる事を考えると、まだ外に出れる内に少しでも万全の状態で迎え撃った方が良いだろうと結論づけて、いざ外へ・・・。

スッ、スゴイ・・・まるでブリザードの中枢に居るように感じる外での作業は困難を極め、すぐに無理だと判断し、テント内に戻ろうとしていたら、突風が吹き、地吹雪で目の前が何も見えなくなったと思ったら、次の瞬間にはテントが横転して飛ばされそうになっていました。積雪1m程度でパウダースノーのこの辺りでは雪洞も掘れないし、稜線上ではこのブリザードを避けられる場所もない・・・このままテントと装備一式をを失えば命はないので、飛ばされないように支えていたら、今度はポールが折れてしまいました。

もうこれ以上は何もできないと判断し、横転したままのテント内へ・・・。

テント内の空間は風に押し潰されて無いに等しかったのですが、風を避けられるだけでも有り難いです。このまま引きずられても登山道の轍にカラダが引っ掛かれば、崖まで飛ばされる事もないと思うのですが、風上の端をカラダで押さえておかないと底に風が回ってしまったら、その生存ラインの先まで飛ばされてしまうので、ちょうど入口付近にあったマットを背中に敷いてから絶対に死守しなければと思い、寝そべりました。

この風の音を聴くと全てを放り投げてこの場から逃げ出したくなるほどの恐怖が襲ってくるのですが、それと同時にワクワク、ドキドキする気持ちも湧いてきました。明日への生存も分からない状況下なので、普通であれば、パニックに陥ると思うのですが、意外と冷静な状態でいる自分にちょっと驚きました・・・新たな自分の発見でしょうか(笑)他にする事もないので色んな事を考えるのですが、この今の牙を剥いた状態こそ、山の真の姿ではないだろうか・・・そして、この状態こそ、自分が心の底で求めていた事であり、この状態を生き抜いてこそ、冬期・白峰三山縦走を達成と言えるのではないだろうか。

どんな状態になろうとも、この山の真の姿に打ち勝って、明日に命を繋げてやる・・・そう決意を新たにし、とりあえず、デッドorアライブの決め手となる濡れからカラダを守る為、上半身を起こさずにシュラフカバーまで何とか手が届かないかな・・・と何度かチャレンジして掴み取る事に成功♪狭い空間内で無事にシュラフカバーを被る事ができ、これで濡れる事はないので、テントが飛ばされない限りは助かるだろう・・・。ホッとしたら睡魔が襲ってきたので、22時過ぎ、少しだけ眠る事にしました・・・zzz

2時間ほど眠ったところで寒さで目が覚めたのですが、相変わらず止む事のない強烈なブリザード・・・天のどこかに穴でも開いたのでしょうか(苦笑)ふと横を見ると、なんと運が良い事にシュラフが転がっている・・・ラッキー♪これで明日まで生き残れる・・・と安堵し、シュラフの中に入った後、このまま起きていても体力を消耗するだけなので、あとは山の神様のお心次第と割り切って、明朝も目が覚めますように・・・と祈りながら、下界の温かい正月を夢に見ながら就寝・・・6日目に続く。

_MG_1830.jpg
縦走路からガスかかる北岳を望む

_MG_1832.jpg
中央アルプス遠望

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北岳山荘の冬

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北岳山荘より富士山遠望

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お留守番のパートナー

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クサリ場

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ガスに包まれる間ノ岳

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白峰三山制覇♪

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意外とデンジャラスな八本歯ノコルまでのトラバース路

_MG_1856.jpg
そびえる八本歯ノ頭
         
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